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旅行・勉強・自炊など。気分はいつでも船の上。筆者は元旅行会社勤務⇒現在はメーカー人事

クルーズ(船旅)のメリット・デメリットとは

まだ直近の旅行の写真をパソコンに移していないので、クァンタム・オブ・ザ・シーズの乗船記は後回しにして、今日も全般的な記事を書こうと思い、クルーズのメリット、デメリットについてざっくり考えてみた。

■メリット
①物理的に楽である、ということ
空路・陸路での旅行と違い、常に同じ部屋を使用できる。乗船したらスーツケースの荷物を全部クローゼットや洗面所に移して、下船の前日まで自分の部屋のように使えます。
寄港地には手荷物だけを持って出ればよく、重いスーツケースを持って移動する必要がほとんどない。
大型客船の場合、揺れもほとんどなく、船酔いの心配も無用。少なくとも飛行機や車のような頻度で酔うことはないので、その点も楽。

②旅費の計算が楽である、ということ
クルーズ代金には室料だけでなく一日三度の食事や軽食、船内でのエンターテインメント、チップ等、船内でかかるほとんどの費用が含まれている。
また、費用精算用のクレジットカード情報をルームキー(船内でのIDカードを兼ねる)に紐付けることができるので、アルコール飲料やお土産物など別料金のものを購入する際もルームキーを提示するだけでいい。
実際に現金が必要になるのは寄港地での買い物や食事くらい(しかも、食事に関しては船に戻って食べればタダ…!)
普段友人と旅行に行く場合には、共有の財布に同額を入れ、食事などをそこから支払うことが多いのだけど、船旅の場合はそれすらも必要ない。

③船内で全てが完結
設備は船によって大きく異なるけれど、いわゆるクルーズ船であればレストラン、カフェ、バー、プール、劇場、ダンスホール、免税店、カジノあたりの施設は大抵備えている。食べるのも飲むのも遊ぶのも全部船内で可能!
以前、とあるクルーズ添乗員さんが「クルーズ船は動くラスベガスのホテル」とおっしゃっていましたが、まさにその通り。
クルーズ船は単なる移動手段ではなく、船に乗ることそのものが旅行の目的になる。

④カジュアルからラグジュアリーまでバラエティー豊富
カジュアル船であれば1人1泊100ドル程度から乗船することも可能。上記の通りこの100ドルには食事やエンタメ(本格的なショーやアクティビティ等)が含まれているので、100ドル×日数×人数+港までの交通費+お土産代くらいで旅行できちゃう。これはめちゃめちゃリーズナブルだと思います。日本発着の船を選べば交通費もかなり圧縮できるし、新幹線や国内航空券付きプランなんていうのもあります。
一方で、最高のサービスを受けられるとびきりラグジュアリーなクルーズもあり、予算やニーズに合わせてお好きなクルーズを選択できるのも魅力の一つ。
多くの船は1~3年前くらいから予約ができるので、早めに休みの予定を固められる人には特におすすめ。

⑤圧倒的な非日常感
たとえリーズナブルなカジュアル船であっても、船旅ならではの旅情は格別。
自室のバルコニーでルームサービスの朝食を食べたり、全く未経験の社交ダンスやカジノに挑戦してみたり、非日常だからこそチャレンジできることがたくさん散りばめられているのがクルーズだと思っています。
ちなみに先日のクァンタムではスカイダイビング・シミュレーターに挑戦してきました。陸地では恥ずかしくてなかなかできないけど、いざやってみるとすごくおもしろかった…!

⑥ハイレベルな食事・エンタメ・アクティビティ
メインダイニングの(=無料の)3コースディナーももちろん美味しいけれど、少し追加料金を払って有料レストランに行くと、船の中にいるということを忘れるくらい本格的なお料理を堪能することができます。それに、プロのダンサー、シンガーによるショーを毎日無料で見ることができるなんて、それだけでも価値がありすぎる…。ショーや舞台が好きな人には絶対にお勧め。
また、アクティビティもフィットネスクラブ主催の健康教室や手芸系、カジノ主催のビンゴ大会、大画面での映画上映など色々なジャンルのものがあるので興味があるものに参加してみるもよし、デッキで海を眺めながら読書なんていうのも最高に素敵。
老若男女問わずだれでも自分なりの楽しみを見つけられるのがクルーズです。
各自で楽しんでもらえばいいという意味で、三世代での家族旅行や、社員旅行なんかにも向いているんじゃないかなあ(ゴルフはパターゴルフくらいしかできないけれどね)

■デメリット
①旅程のフレキシビリティはない
航路や日程は何年も前から決められており、乗船日から下船日まで全日程の参加が基本。一部途中乗船・下船ができる船もあるけれど、料金は全額支払う必要があったりする。
普通の旅行なら自由に旅程を組み立てられるけれど、クルーズの場合は、「行きたいクルーズの日程に自分の休みを合わせる」か、「自分の休みの範囲で参加できるクルーズを探す」ことになる。私はもっぱら後者です。

②期近になるとどんどん高くなる
飛行機なんかもそうですが、クルーズは発売期間が長い分、一層この傾向が強い。たとえば直近で参加した年末年始の東南アジアクルーズ、私が10か月前に予約したときは2名1室2000ドル以内だった部屋が、出発1か月前には3600ドルくらいになってました。
逆に言うと、早く予約すればするほどお得に旅できます。

③行ける都市が限られる
寄港地は基本的に海(リバークルーズなら川)から近い都市に限定される。またいくら港町でもクルーズ船が寄港しない都市もたくさんあるので、ピンポイントで行きたい町があるのであれば、空路なり陸路なりで行ったほうが確実です。

基本的にクルーズ推しなのでデメリットを考えるのは難しかったけど、要はどうしても行きたい都市がある、どうしても行きたい日がある、という願望をクルーズで叶えるのはなかなか難しいということ。
逆に、「長期休暇にどこかへ行きたいな」みたいな場合には、ぜひクルーズを選択肢に入れてみてほしい。
しっかり船旅を楽しもうと思ったらそれなりの時間は必要だけれど、平日5連休に土日を合わせた9連休で参加できるような比較的短めのクルーズも探せば結構ありますよ。