トーキングマラソンやってみた(長文・正直レビュー)
先月くらいから頻繁に見かけるアルクの広告に衝撃を受けている。
聞いているだけで、英語は話せない。
いや、それは全くもってその通りだと思う。異議なし。
だけど、あなたがそれを言う……?と。笑
ヒアリングマラソンといえば、自学自習(自己啓発)型の英語教材における王道のイメージ。
1年間で1000時間、1日約3時間英語を聞きましょう!
というストロングスタイルに何度も憧れた。
大抵の教材はいかにそれが気軽で、短時間でできるものかを謳うものであるのに。
いや、私に限らず、人間誰しもヒアリングマラソンに憧れる時期ってありますよね?(真顔)
小学生における進研ゼミ、生涯学習におけるヒアリングマラソン。そんなイメージ。
そんな「(なんちゃって)語学好き」のハートをくすぐるヒアリングマラソンのアルクが、
話すことにとことん特化して開発したのがトーキングマラソンである、と。
そんなの気になるに決まってる。
とはいえ、最近は毎日オンライン英会話をしていて、予習復習も含めると、
今の自分に必要な英語学習の量・質は充足していると思っていたので、いまいち気が進まず。
そんな折にはてなブログのこの企画。これは便乗するしかない!ということで、
とりあえずWEBサイトを読んでみた。
px.a8.net
一読して率直に思ったのが、「これってNOBU式では……?」ということ。
※NOBU式:『NOBU式トレーニング』シリーズや『絵で見てパッと言う英会話トレーニング』
シリーズの山田暢彦先生が提唱する英会話学習メソッド。
お手本の英文を繰り返す従来の学習法とは違い、
英語の質問文に対して即座に英語で返答するQ&A方式の訓練を繰り返すことで、
英会話に必要な瞬発力、実践的な会話力を養おうとするもの。
私は『NOBU式トレーニング 実践編』の愛読者で、このメソッドをかなり信頼しているので
天下のアルクが満を持して提供するサービスが、二番煎じだったら嫌だなあ…と、失礼ながら思った。
また、スマホ・PC相手に英会話の自主トレ(=壁打ち)ができるというコンセプトについても、
スタディサプリEnglishという、とても有名・有力な先行サービスがある。
app.eigosapuri.jp
実は、私はスタディサプリEnglishも半年ほど登録していた経験者。
(取り組んでいた、と言わないあたりで色々お察しだけど)
それから、AIで発音練習という部分だけなら、English Centralにも発音判定機能があるし、
Real英会話のような発音練習アプリもかなり増えてきており、
スマホ相手に英語を話すトレーニング自体は目新しいものではなくなっている。
つまり、正直に言ってそこまで画期的ではなさそうというか、
どの辺りがトーキングマラソンの新規性なの?と思ってしまいました。ごめんなさい。
だからこそ、他のサービスとの違いを知るべく、トライアルを受けてみることに。
前置き長すぎですみません。
というわけで、早速2日間・計30分間ほどトライアルしました。
(初っ端から「最初の1ヶ月間は1日1時間以上トレーニングしないでください」という、
ヒアリングマラソンと同じ会社の教材とは思えない文言が表示されてびっくり!笑)
レッスン方法は至ってシンプル。
様々なシチュエーションのスキットが1日最大3個ランダムで公開される。
①初見(RUN)→②関連例文も含めて何度も練習(WORK OUT)→③再挑戦(RUN AGAIN)
英文は「お昼にしよう」「トランプしない?」「午後なら暇だよ」など身近な短文。シンプルなのに、意外と言えない!
RUN→RUN AGAINのスコアの伸びがモチベーションに繋がる。
最初に危惧していたことに対する自分なりの回答は、
(1)これってNOBU式じゃないの?
→両者ともに「Q&A方式の瞬間英作文」なので、考え方はかなり近いと思う。
ただ、NOBU式トレーニングは基本的に一対の会話なのに対して、
トーキングマラソンのスキットは5往復ある上に、
制限時間(6秒間)を過ぎると容赦なく次の発話に移ってしまうので、
NOBU式の応用編的な内容を、学習しやすい形でアプリに落とし込んだもの、と理解した。
(2)スマホで英会話の自主トレ?スタディサプリEnglishとどう違うの?
→アプリの使い勝手等を含めて、似ている部分も多いと感じた。
けれど、「英会話の自主トレ」だけを目的とするなら、トーキングマラソンのほうがより適していると思う。
理由は以下の3つ。
①スキットの一文が短い
トーキングマラソンが扱うのは3〜5語くらいシンプルな英文、
だからこそ瞬時に答えるトレーニングが可能。正解文に使われている単語も易しいものが多い。
6秒以内にパッと答えるには、知らない文法事項1つ・知らない単語1語があるだけで完全にアウトなので、嫌にならずにトレーニングを続ける上でもこれはとても大事。
②あえて絞り込まれたコンテンツ
同じスキットを繰り返し学習することで定着率を高めることを目的として、
最初に学習できるコンテンツは3スキットに抑えられており、
毎日少しずつスキットが増えていくシステムになっている。
1つずつ確実に知識を積み上げていきたい、あるいは、教材が多すぎるとどれを勉強したらいいのかわからなくなってしまう、という人に最適。
③文全体でどう聞こえるか?にフォーカスした発音判定
トーキングマラソンは音声認識エンジンを活用した発音判定を採用している。
たとえば、「自分では『agree』と言ったつもりでも『ugly』と認識されてしまうようだ」という気付きを得るための発音判定、というイメージ。
一方のスタディサプリEnglishは、
①内容理解クイズ→ディクテーション→精聴→発音判定付きのスピーキング練習→瞬間英作文…と
ひとつのダイアログを手を変え品を変えみっちり学習するスタイル。
いわば英会話の自主トレ「も」できる総合英語教材。
②課金した瞬間、全レベルの全教材が学習可能になる。
ピンポイントで学習したいシチュエーション(海外出張、留学、デート等)がある場合や、
自分のレベルに合わせた教材を選びたい人は、スタディサプリEnglishがおすすめ。
ビジネス英会話に特化したコースがあるのもスタディサプリEnglishの特徴。トーキングマラソンもいずれはビジネス英会話に対応するのかな?
③個人的にスタディサプリEnglishの一番優れているのは発音判定だと思う。
一音一音、子音・母音単位で発音が判定され、発音を良くするための具体的なアドバイスも表示される上、
一部の日本人が躓きやすい音には解説動画まである!
という対照的な特徴をもっているので、トーキングマラソンとスタディサプリEnglishは十分に住み分けができると思う。
3600字も書いてしまった……まとめます。
【結論】トーキングマラソンに向いている人は、こんなひと!
・オンライン英会話をやってみたいけど、いきなり人前で話すのは不安な人
・英語を話すのが恥ずかしい人
・文法事項は頭に入っているのに、とっさのひとことが出てこない人
・英語の瞬発力を鍛えたい人
・日常英会話の引き出しを増やしたい人
・オンライン英会話のレッスン時間(1日25分)を捻出するのが難しい人
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