『地球の歩き方』シリーズについて語ってみる【自宅で味わう旅行気分シリーズ①】
Kindle Unlimitedで『地球の歩き方』シリーズ185タイトルが読み放題になっています。
『地球の歩き方』だけかと思っていたら『aruco』や『Plat』も対象だと知って俄然テンションが上がった!このためだけにKindle Unlimitedに登録する価値がある!!
『地球の歩き方』といえば旅行ガイドブックのメッカ。圧倒的な情報量と発行都市数で名実ともに日本の旅行ガイドの王様。定番観光地だけでなくかなりマニアックなスポットまで多数掲載し、流行り物の紹介よりも歴史や文化の解説コラムに重点を置く。旅行ガイドというよりはその地域の網羅的な紹介本になっており、読み物としての魅力も大きい。
一方で、『地球の歩き方』はその情報量の多さと硬派な誌面構成故に、初めて行く旅行先のお供には向かない……と個人的には思っている。1ヶ月以上長期滞在できるならまだしも、定番の観光地を中心に回る短期間の旅行に対してはやや情報過多な印象があるし、「で、どこが目玉なの?」と迷ってしまうのだ。
情報量はしっかり確保されつつ、誌面は読みやすさと可愛らしさを兼ね備えていて、最新の流行スポットまで手堅く抑えた、初心者から上級者まで満足できる旅行ガイドがほしい。そんなわがままな願いを叶えるのが『地球の歩き方 aruco』『地球の歩き方 Plat』両シリーズ。
『aruco』や『Plat』に掲載されているお店やホテルはほぼ必ず『地球の歩き方』にも掲載されているので、『地球の歩き方』の情報を取捨選択して、見やすい形に落とし込んだものというイメージ。
『aruco』:既刊38都市(+ムック2冊)*1
パリ、ソウル、台北、トルコ、インド、ロンドン、香港、エジプト、ニューヨーク、ホーチミン、ホノルル、バリ島、上海、モロッコ、チェコ、ベルギー、ウィーン、イタリア、スリランカ、クロアチア、スペイン、シンガポール、バンコク、グアム、オーストラリア、フィンランド、アンコール・ワット、ドイツ、ハノイ、台湾、カナダ、オランダ、サイパン、セブ、ロスアンゼルス、フランス、ポルトガル、ダナン
『Plat』:既刊25都市*2
パリ、ニューヨーク、台北、ロンドン、ドイツ、スペイン、シンガポール、アイスランド、マルタ、フィンランド、クアラルンプール/マラッカ、ウラジオストク、サンクトペテルブルク/モスクワ、エジプト、香港、ブルックリン、ブルネイ、ウズベキスタン、ドバイ、サンフランシスコ
個人的な印象としては、より「女子旅」にフォーカスしたのが『aruco』で、ライバルは昭文社『ことりっぷ』シリーズ。私はかなり『aruco』推しで、旅行ガイドを買いに行くときはまず真っ先に『aruco』をチェックするようにしている。
『aruco』は『地球の歩き方』を冠しているだけあって、可愛い誌面に結構な情報量を詰め込んでいる。個人的には可愛さ・見やすさ・情報量のバランスが最高に好み。おしゃれな雑貨屋さんのような、適度なゴチャ感。内容も「プチぼうけん」という独自の視点でアクティビティなどを紹介するコーナーもあったりして、2回目3回目の旅行でも十分に活躍できる構成になってる。一方の『ことりっぷ』は初訪問者向けに情報をより絞り込んで、誌面をゆったり見やすく構成している印象。基本的には『aruco』のほうが好きだけど、都市によっては『ことりっぷ』のほうが気に入ることも。
『Plat』は大きくてきれいな写真がふんだんに使われているシリーズ。弾丸旅行や周遊ツアーなどでの短時間訪問を意識しているようで、「初めて訪問するときに絶対に見逃せないポイント」を紹介するスタイル。
ラインナップがかなりマニアックなのも大きな特徴。ブルネイ単体のガイドは日本唯一(『地球の歩き方』すら『マレーシア/ブルネイ』として刊行)だし、ウラジオストクも『地球の歩き方』『Plat』以外は『るるぶ』しか出ていない。*3
逆に、超定番ともいえるソウル、上海、イタリアあたりを出してないことからも、ブルーオーシャン戦略を取っているんだろうなと思う。
個性的過ぎてライバルが浮かばないのだけど、誌面の印象だけで言えば、TAC出版の『ハルカナ』シリーズとちょっと似てると思う。『ハルカナ』は日本人に人気の旅行先ランキングの上位から順に刊行しているイメージなのでスタンスはだいぶ違う。
そんなわけで、自宅で旅行気分を味わいたいときにお勧めの旅行ガイドは
①いつか行きたい都市に旅行する計画を立てたい:『aruco』、『Plat』
②訪れたことのある好きな都市に浸りたい:『地球の歩き方』
③旅行先を決める気分を味わいたい:『aruco magazine vol.1, vol.2』
です!!
旅行ガイド大好きすぎるのでもっとブログ書きたいな。