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旅行・勉強・自炊など。気分はいつでも船の上。筆者は元旅行会社勤務⇒現在はメーカー人事

放送大学の選科履修生になります

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2021年度第1学期の選科履修生として放送大学に出願し、無事合格を確認しました。あとは学費を払うだけ!試験を受けたわけでもないのに、「合格」と聞くとなんだか嬉しい。これから1年間放送大学に在籍し、いくつかの科目を履修します。

全く想像していなかった、8年振り・二度目の大学生!選科履修生でもちゃんと学生証が発行されるらしく、受け取りに行くのが結構楽しみです。

せっかくなのでここまでの経緯と、1学期の履修予定科目をまとめておきます。

「二度目の大学生」になる理由

そもそものきっかけは産休・育休。実は5月中旬に第一子を出産予定で、4月から産休・育休を取得します。休業期間は来年3月末までの約1年間。

産後の自分を想像して、やりたいことは何だろう?と考えたとき、一番最初に浮かんだのは「卵かけごはん食べたい」「ローストビーフ食べたい」「育休終わる前に家族でショートクルーズ行きたい」とかそんなのばっかりだったものの、職場を1年離れることを踏まえて考えると、勉強したいなという気持ちが浮かんだ。大学生のときのように、仕事とは直接関係のない、自分の学びたいことを勉強したいなと。*1

それから、復職時の不安を少しでも軽減するために、現在の仕事に関わる勉強をしておきたいという気持ちも徐々に芽生えてきて。新卒で入った会社から全くの異業種に転職した上、入社からちょうど2年で産休に入るという経緯もあり、仕事から完全に離れてしまうのは正直結構怖いです。それに、この2年間は新しい知識を詰め込みまくって、時には小手先のテクニックにも頼りながらなんとか仕事を回してきたので、このあたりで一度、理論から学び直して基盤を固めたいな、と。

最初は既に使ったことのある「グロービス学び放題」や「スタディサプリEnglish」等のE-learningを活用することを考えていました。もちろん質の高さは自分自身で実証済みで、しっかり活用すればめちゃめちゃ有意義なのはわかっているけど、通勤電車に揺られることもないのにわざわざ「スキマ時間のマイクロラーニング」を選択するのはもったいないなあとか、率直に新しいことをやってみたいなあとか思ってしまい。

次に、各大学の科目等履修生について調べてみたものの、毎週大学に通うのは言って現実的とは思えないし、いくつかの大学が開設してる育休取得者向けのキャリア開発プログラムも、なんだかピンとこない。受講料も高いし。

そんなときにたまたまTwitterで見かけた「放送大学」という文言。そういえば放送大学ってどんな感じなんだろう……と調べてみたらびっくり。

実学から教養まで、大学ならではの多種多様な科目

・1科目から受講可能

・自宅でも実家でも受講可能。

・リアルタイムで視聴できなくても、ほとんどの科目がインターネットで視聴可能

・格安な授業料

と、今の自分のニーズを全て満たしてる。何これ、めっちゃ良くない?と。笑

そこからシラバス検索システムを使って色々な科目を調べていたら、すっかりその気になってしまい、検討開始からわずか5日後には出願完了してました。現時点で放送大学に全く興味がない方も、シラバス検索だけでもかなり楽しいのでおすすめです。

放送大学 シラバス検索

出願から10日ほどで選考が終了し、現在に至ります。大学受験当時と比べるとスピード感が違いすぎて笑ってしまう。

放送大学とは

放送大学で学ぶ6つの魅力 | 放送大学 - BSテレビ・ラジオで学ぶ通信制大学

放送大学は学びたい人がいつでも学べる「開かれた大学」を目指して設立された大学。ちなみに英語名は「The Open University of Japan」。「分類上は私立大学だけど、法律に基づいて設立された機関」という、かなり独自性の高い存在です。公式HPを見ていただくのが一番わかりやすいと思います。

年2回、4月と10月に入学のチャンスがあり、要件を満たせば誰でも・何度でも入学できます。大学院も併設されていて、こちらは筆記・面接の試験があるらしい。

学生の種類

私は選科履修生を選んだ。理由はとてもシンプルで、単科履修生と入学料が3,000円しか違わないのに、1年間在籍できて何科目でも受講できるならお得だなと安易に考えたからです。まぁお得さでいえば全科履修生がダントツだけど、入ったものの全く勉強しなかった、っていう可能性も普通にあると思っているので(特に復職後、フルタイムで働きながら勉強もっていうのは相当厳しいはず)、いきなり全科履修生になる勇気はなかった。

全科履修生

入学料は24,000円で最長10年間在学可能。4年以上在学して所定の124単位を修得すると、「学士(教養)」の学位が得られる。既に学士の学位を持っている場合は3年次編入もできるとのことですが、私は学位の取得までは考えてません。*2

卒業を目指す人や、最初から複数年ガッツリ学びたい人向け。全科履修生ならOfficeやAdobeの学割も使えるらしいですね。なんだその高コスパ。学割目的で入っても元が取れてしまいそうだよ。

選科履修生

好きな科目だけ履修する学生。入学料は10,000円で1年間在学可能。在学中は好きな科目を何科目でも受講できる(もちろん単位数に応じた受講料を支払う)。

科目履修生

好きな科目だけ履修する学生。入学料は7,000円で半年間在学可能。在学中は1科目だけを受講する。まずは1科目だけ試してみたい人向け。

集中科目履修生

夏季集中科目の「司書教諭資格取得に資する科目」を履修する学生。

ちなみに、在学期間が満了した後、もっと勉強したい!と思った場合は何度でも再入学が可能。満了後3年以内なら再入学時の入学料は25%割引。気持ちが変わって全科履修生として卒業を目指すことにしたときも、取得済みの単位を活かすことができるとのこと。本当に良心的だと思う。

費用

基本的に「入学料+自分が受講する分の受講料」のみという明朗会計。入学試験がないので検定料もいりません。ちなみに、入学してしまえば全ての科目の放送が視聴し放題なので、単位がいらない場合は1科目だけ登録して興味のある授業を片っ端から視聴する、というのもアリみたいです。一般の大学で言うところの、他学部の講義に潜るイメージですかね。

受講料は1単位あたり5,500円と格安。放送授業は教材費込で2単位11,000円、面接授業は教材費別で1単位5,500円。オンライン授業には1単位5,500円の科目と2単位11,000円の科目があります。

国立大学の科目等履修生の費用(入学金28,200円+1単位あたり14,800円+検定料9,800円)と比較しても本当に割安&気軽で、とてもありがたい。

授業の種類

私自身、まだ受けていないのでサラッと。入学した最初の学期から面接授業を受けたい場合はかなり早めの出願が必要らしいです。私は全く間に合わなかったし、そもそも出産予定日や里帰りの予定から考えて第1学期の面接授業はとても無理そうなので詳しくはわかりません。

放送授業

BS放送またはラジオで全15回の授業を受講。ほとんどの授業はインターネットでのオンデマンド配信もある。通信指導1回と、学習センターでの単位認定試験で合否の判定を受ける。コロナ禍なので単位認定試験が自宅受験に変わる可能性もあるらしい。

オンライン授業

インターネットで講義を視聴し課題に取り組むオンライン完結型の授業。課題を提出することで成績評価を行い、通信指導や学習センターで行う単位認定試験はない。

面接授業(スクーリング)

学習センターなどで直接指導を受ける、独立したタイプの授業。短期集中講座のような感じで、数日間で完結するものが多い。所属以外の学習センターの授業を受けることもできる。

履修予定科目

経営学概論(放送授業)

今は人事系の部署で働いてますが、長い目で見たときに、間接部門の他部署(経営企画・法務・財務・経理)に関する知識と理解は絶対に必要だと常々感じてまして。「今、大学の講義を受けられるならどんな講義を受けたいか?」と考えたときに一番に浮かんだのが経営学マーケティング

グロービス学び放題やLinkedInのようなE-learningだとどうしても個別のフレームワークのような断片的な知識のインプットに偏りがちなので、基本的なことを体系立てて学べる機会は貴重だと思う。

キャリアコンサルティング概説(オンライン授業)

経営学概論とは逆で、今の仕事(人事・人材開発)に近い内容なので受講を決定。シラバスを見る限り、断片的になんとなくわかっていることが多そうなので、学び直し&キャリア形成支援について体系的に考えられるようになりたい。

オンライン授業で試験を受けに行く必要がないのも乳児持ちには大変ありがたい。

教養で読む英語(オンライン授業)

精神医学分野・社会心理学分野・数理工学・社会人類学・物理化学等々、幅広い分野のテキストを精読しつつ、その内容について各分野の専門教授が解説をしてくれるという、「英語を学びつつ、英語で学ぶ」講義。

産休・育休中の英語学習をどうするかについては先月くらいから検討していて、ここ1年ちょっとオンライン英会話偏重気味だったので、久しぶりにゴリゴリ精読したいなあという気持ちになり選択。オンライン授業ながら全15回の2単位、予習復習が必須でなかなか大変そうな科目だという雰囲気を感じつつ、とはいえ、フルタイムで働きながらこれだけ多岐にわたる分野のまとまった英文を読むのは絶対に無理なので、今だからこそ挑戦してみることに。

早速数年ぶりに電子辞書を引っ張り出したり、最終課題のエッセイに向けてライティングの本を物色したり、結構乗り気になっています。

というわけで、第1学期は様子見で少なめの3科目5単位。かなり頑張って厳選しました。「マーケティング」「初歩からの化学」「都市から見るヨーロッパ史」「西洋芸術の歴史と理論」「舞台芸術の魅力」等々、気になる科目がたくさんあるので、第2学期はもう少し受講できたらいいなあ。面接授業にも行ってみたい。

www.youtube.com

放送大学の公式YouTubeに科目の紹介動画がたくさんあるので、ざっと見てみるだけでもなかなか面白いです。WEBシラバスと動画を見ながら受講する科目を選んでいると、大学生だなー!!って気分になって嬉しい。初めての大学生だったころは「マ○ルストーン」という科目情報雑誌を片手に、「楽単」狙いで科目を選んだりもしてたので、純粋に興味と関心だけで選ぶのがある意味新鮮です。笑

目標

無理をしないこと!

はじめる前からこんなこと言ったら元も子もないけれど……。正直、産後の生活は全く想像がつかないので仕方がない。今は復職後を見据えて勉強したい!って強く思っているけど、体力的に無理かもしれないし、目の前に我が子がいたらもっと違うことに時間を使いたいと思うかもしれない。片時も目が離せない(離したくない)と思ったり、勉強は勉強でも、もっと子育てに直結することを学びたいと考えたり。それはそれでとても尊いことだし、そのときに自分が大事にしたいと思ったことを優先したい。

ありがたいことに、放送大学は働きながら勉強している人が多いので、放送授業(私の場合は「経営学概論」)の単位認定試験に対して再試験制度がある。受講した学期に試験を受けることができなかった場合、翌学期に再試験を無料で受けられるとのこと。なんて親切……!働きながら勉強する人はもちろん、生後数ヶ月のときに数時間とはいえ一人で外出できるのか皆目見当がついてないプレママにも優しい。

まだまだ出願受付中ですよ

無駄に長い文章を最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。もし少しでもご興味があれば、3月16日まで2021年4月入学の出願が可能みたいなので、ぜひ!一緒に第一歩を踏み出しましょう!!

そして、このブログで一切放送大学の話をしなくなったら……その時はお察し下さい。笑

今年も色々な意味で旅行や船旅は遠い存在なので、せめて自宅から広い世界に思いを馳せるぞー。

*1:霞を食べてた文学部出身

*2:修士課程は、正直ちょっと興味がある。もちろん、直近でどうこうという話ではないけれども。現職は理系の会社で修士課程修了の人たちが大多数なのもあって、学部卒は微妙に負い目を感じてたりもしまして。笑