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元旅行会社勤務の筆者が、クルーズのことを中心に、国内外の旅行・語学学習・自炊などについて書いています。

文系出身ド素人が統計検定2級に合格した話

タイトルの通りです。
このブログの内容とはあまりにもかけ離れるので書くか迷ったけど、
ここまで「統計」と縁がない素人でも、統計検定2級に合格できましたよという記録として残しておくことにした。*1

なぜ統計検定2級を受験したのか

正直に言えば、受験のきっかけは仕事関係。

とはいえ実際の業務で統計を扱っているかと言うとそんなこともなく、あくまでも教養・自己啓発に近い位置付け。部署の人たちと一緒に勉強していたので、恥をかきたくない気持ちが一番のモチベーションでした。

学習前の理解度・レベル

高校受験までは一生懸命勉強していたけど、高校数学は数ⅠAまででリタイアし、数ⅡBはほとんどお昼寝タイム。大学受験時は数学を一切使わず、某私立大学文学部へ進学したという筋金入りの文系人間*2

以降、大学では一切数学に触れず、就職してからも幸い?機会がなく、数学のブランクはざっくり10年以上。なので、邪道かもしれないけど、ある程度「試験に受かるための勉強」になってしまうのは仕方ないと早々に諦めてました。数学は苦手だけど「試験勉強」だったら多少は得意だし。実際に統計を使うときが来たらExcelやRを使ったらいいんだと、ある程度割り切って。

受験にあたって学習法のブログを読み漁ったものの、理系の大学生や実際にデータサイエンス系の仕事をされている方が受験するケースが多いようで、微分積分ってなんだっけ?「≦」と「≤」って同じもの??マイナス2乗ってどうやるの???という私のレベルの人は1人も見つからず、かなり不安な状態での学習スタートとなりました。

本当に数学ができないけど統計検定2級を受けたい方・何らかの事情で受けなきゃいけない方、私でも受かったのできっとなんとかなります!大丈夫!!

学習時間

GW明けくらいから勉強しはじめてトータル4ヶ月ほどかかって合格できました。

学習時間は、平日は毎日30分~1時間程度、休日は土日の片方で3~5時間くらい。問題演習のフェーズに入ったら、どんなに時間がかかっても毎週1回分は過去問を解くようにしていた。

高校数学がしっかり身についている場合は、統計未学習でも半分~2/3くらいの学習時間で合格できると思います。

学習方法・教材(統計入門編)

最初は問題演習→わからないところを確認という進め方を予定していたものの、あまりにも何もわからなくてまずは「統計入門」と書かれている本や動画で基本を理解することに。このフェーズに2ヶ月くらいかかってしまった。

結論としては下記の②と③(あるいはそれに近いような統計学の入門書を1~2冊)読んで、大体わかったところで試験対策に移行するのがおすすめ。

本を読んでも頭に入ってこないなーって部分を動画で補完すると良いです。

グロービス学び放題「データ・情報分析力カリキュラム」

hodai.globis.co.jp元々グロービス学び放題を受講していて、
「そういえば統計学っぽいコースがあったような?」と思い出して受講。
かなりざっくりした概論中の概論だし、当然ながらExcelを使うことを前提にしているので試験対策にはならないです。
一方で、計算式が一切出てこないので、計算式を見ただけでやる気が削がれる文系人間(=私)の取っ掛かりにはおすすめ。
さすがにこれを受講するためだけにグロービス学び放題を契約する必要はないけど、グロ放題そのものは受講者としても某企業の研修担当者としても非常におすすめなので、統計云々は関係なく、何かしら自己啓発をはじめてみたいなという人にはおすすめ。特にビジネススキルとか経営戦略系の科目がわかりやすい。

②小島 寛之『完全独習 統計学入門』

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お役立ち度:★★★★★(超おすすめ!)

私が統計検定2級の勉強をなんとか挫折せずにやり切れたのは、早い段階でこの本に出合えたからです(断言)命の恩人と言っても過言ではない。
微分積分やシグマのような高校数学の要素を一切排し、中学数学までの知識だけで、統計学の考え方を丁寧に解説した良書。特に「標準偏差」や「標準化(平均を引いて標準偏差で割る)」について、色々な切り口で何度も解説されている点が素晴らしい。
正直、過去問題を解き始めてしまったら確率やシグマや微分積分から逃れることはできないのだけど、全体像を掴んだ上で取り組むことで、だいぶ苦手意識を軽減することができたと思う。

すぐに読みたくてKindle版を購入したけど、何度も読み返したので紙の本のほうがよかったかもと思う。

③大上 丈彦『マンガでわかる統計学 素朴な疑問からゆる~く解説』

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お役立ち度:★★★★★(超おすすめ!)

『完全独習 統計学入門』を通読したものの、まだ試験範囲(二項分布ポアソン分布など)の入門を終えられていないような気がしていた時にこの本を発見し、「統計、難しいですよね!」という書き出しに「我が意を得たり」と感じて即購入。
左ページが文章、右ページがマンガという構成。実は文章での説明がメインなのだけど、補足としてのマンガがとてもよくできていて理解しやすいし、よくある「マンガで学ぶ〇〇」系の雑学本と違って、教材として活用できるレベルだと思う。
というかむしろ、しれっと高校数学以上の数式が出てきたりするので、マンガもの=簡単だと思って見くびると割と痛い目に遭います。私も②を先に読んでいなかったら挫折してたかもしれない。
私の目的である、2冊目の入門書(目的:概念の整理)には本当にぴったりで、これまたいいタイミングで出合えた一冊。

こちらは②の反省を踏まえて紙の本を購入。誌面の構成的にも絶対紙がおすすめ。試験当日まで何度も見返しました。

YouTube動画

www.youtube.com

お役立ち度:★★★★★(本より動画派の方は必見)

「【大学数学】推定・検定入門」シリーズの全9講をしっかり聞くと、特に推定の基礎的な部分はかなりすっきり理解できるはず。「ヨビノリ」さんに関しては、統計学だけでなく、微分積分や確率の動画もかなり見た。私はとにかく基本的な高校数学の知識が欠けていたので本当に助かった。

⑤gacco「社会人のためのデータサイエンス入門」

無料で学べるオンライン講座「gacco」

お役立ち度:★★★★☆

いつでも受講できるわけじゃないのが難点だけど、開講時期と学習時期のタイミングが合えば必ず受講してほしい講座。無料です。

統計関連の科目がいくつかあって、どれも総務省統計局や滋賀大データサイエンス学部の先生方が講師を務めていらっしゃる。なんで無料で受けられるのか謎。

恥ずかしながら統計の勉強を始めるまでgaccoの存在自体を知らなかったけど、楽しそうな講座がゴロゴロしていて驚いた。秋からは日本語教育学に関する講座を受講予定です。

学習方法・教材(試験対策編) 

試験勉強の基本方針は、『完全独習 統計学入門』と『マンガでわかる統計学 素朴な疑問からゆる~く解説』を通読した後、ひたすら4年8回分の過去問を解いて出題パターンを覚えていくということ。「過去問を解いて」とは言うものの、ほとんどの問題は初見では解けないので、都度解説や参考書、高校数学の教科書などを見て四苦八苦しながらなんとか解いていた。制限時間90分のはずの問題を1年分解くのに5時間以上かかったり……正直辛かった。

①日本統計学会『統計検定2級対応 統計学基礎』

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教科書代わりに使ってね、と会社の人からお勧めされた本。確かにThe教科書という感じの構成で、単元ごとに順序立てて解説されているのだけれど、私のレベルでは正直使いこなせず。大前提として、最低でも高校レベルの数学が理解できてないと多分厳しいと思う。

あまりにわからなくて悲しい気持ちになるから極力使わないようにしていたものの、試験1週間前になって久しぶりに開いてみたら、何が書いてあるのかすんなり理解できてすごく感動した。過去問演習の正答率は伸び悩んでいたけど、教科書に書いてあるような原理原則はちゃんと頭に入っているんだと確認できて、大きな自信に繋がった。

②日本統計学会『統計検定2級公式問題集』

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公式問題集は必要不可欠な存在でした。が、いくら問題集とは言っても、もう少し丁寧に解説してくれたって罰は当たらないと個人的には思います。

③秋月 八十『統計検定2級合格のツボ』

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お役立ち度:★★★★★(超おすすめ!)

統計検定2級の過去問を、教科書のように単元ごとにまとめなおして解説してあるeBookKindle PaperWhiteに入れて常に持ち歩いてました。とにかく解説が丁寧!これなら理解できる。問題自体は掲載されていないので、公式問題集との併用が必須です。

公式問題集の解説を読んでも何が何だかわからない人は今すぐダウンロードしましょう。

④統計WEB

統計WEB - 統計学、調べる、学べる、BellCurve(ベルカーブ)

入門書を通読できるレベルに到達したあとは統計WEBが大活躍。Step1.基礎編までで2級の試験範囲はカバーされているはず。

過去問の解説が充実していて、公式問題集の解説を読んでもさっぱり理解できない素人にとっては本当にありがたい存在でした。

結果

CBT方式で受験し、100点中68点で合格しました。

CBTだからなのか過去問と出題傾向が違うような気がして少々焦ったけれど、過去問の正答率も7~7.5割くらいだったので、まぁそんなもんかな、という印象。とにかくホッとした。もう勉強しなくていいと思うと嬉しくて泣きそうだった。笑

気付いたこと

「入門書を何冊もあたること」を恐れない

今までしてきた勉強では、「入門書の次は初級者向け、次は中級者向け……」という風に、少しずつ参考書のレベルを上げていかないと意味がないと思っていたけど、統計学(あるいは「数学」?)に関しては、入門書を何冊も読むのが、一見遠回りのようでも実は効果的な学習法なのではないかと思った。

というのも、一口に入門書と言ってもそれぞれ切り口が全然違う。1冊目でピンとこなかったことが、2冊目の表現でなんとなく腑に落ちたり、自分の中で2冊を掛け合わせることで納得感が上がることがたくさんあった。

実際、『マンガでわかる統計学』にも「数学は概念だから1冊の本に頼らないほうがいい」と書かれていて、とても納得した。 

無理に苦い良薬で学ばなくていい。最後まで「赤本」*3は難しすぎて無理だったけど、それでも2級は合格できたよ……!

決定版:文系初学者向けおすすめルート

①統計の入門書1~2冊通読+必要に応じて高校数学の復習
→最初の1冊は色々と試し読みしてみて、すんなり読めそうなものを選ぶ。個人的なお勧めは『完全独習 統計学入門』『マンガでわかる統計学 素朴な疑問からゆる~く解説』

②なんとか頑張って公式問題集1冊(3年6回分)を解く
→調べながらでも、どんなに時間がかかってもOK。『統計検定2級合格のツボ』を並行して読み進める。入門書で得た知識を統計検定の出題形式に落とし込んでいくイメージ。

③時間を測って過去問を解き、90分で35問解答するペース配分をつかむ

結構しんどかったですが、頑張って勉強して良かったー!

*1:しばらくブログを更新できていなかったのも、試験前の追い込みをしていたからなのです……。

*2:とはいえ、中学までの数学(確率・順列・組み合わせ等)がちゃんと身についていたのはせめてもの救いだった。15歳の私、本当にありがとう……!

*3:東京大学出版会統計学入門』のこと。名著と名高い。合格した今読んでもやっぱりチンプンカンプン